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一番印象に残っているアルバイトの思い出

私が以前、旅館の売店でアルバイトをしていた時のお話です。
規則というか、ある方だけ暗黙の了解って感じでいつも仕事をしていませんでした。
あの方を以下はAさんとお呼びします。
2つのレジがある売店だったのですが、片方は楽なところ、もう一つはめちゃくちゃハードなレジだったのです。
私はそのハードなレジのほうで汗をかきながら応対していました。
正直、猫の手も借りたいほどの忙しさだったのですが、Aさんは手伝ってもくれません。
確かに年齢的にはかなりのご高齢ではありましたが賃金もらって労力を提供するというのが仕事やアルバイトのはずです。
しかしAさんは「起きてるの?」と疑いたくなるぐらい目をつぶって椅子に座っているだけ。
毎日のように同じ光景を見ていたある日のことです。
新商品が入荷し、その商品の名前や値段は売店の方が書くそうなのですが、いつもは動きがほとんどないAさんが動きました。
そうです、Aさんはとても達筆でいつも書くのはAさんだと決まっていたのです。
Aさんは字を書くためだけに売店に勤務していることを知った夜でした。
一応座って目をつぶっていても店番していることになっているようで、実際にはそれでもきちんとお給料をもらっていました。
しかし事件が起きました!私とそのAさんともう一人で売店にいてお客様がおられました。
しかしAさんはとても自由人、いきなり「トイレへ行ってくる」と言うのです。
もう一人もちょっとフロントまで行っていたので実際は私一人、広いフロアを見渡してはいたのですが、翌日大事件が起こっていたことを知らされました。
高価な商品がなくなっていました。ちなみに20万ほどの品でした。
私達売店員は上の方から思い切り責められ、弁償まではしなくてよかったものの、Aさんだけはあまりのショックで退社されました。
今までのようにいかなくなることを悟っていたのでしょうね。
確かに職場には適材適所、適任などあるかもしれませが、忙しいのを「自分の仕事じゃない」と見過ごせる人、またそれを黙って暗黙の了解でいられる人っていう規則なようなもの、それはおかしいと思ったバイト先でした。

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